2007.11.09 Friday
楽器フェア2007 番外編 その2 さすがに最終回
今年の楽器フェア特集も、思った以上の長くなってしまいました。こんなにダラダラとレポートする気は無かったんですけどね。(^.^)
さて、総評と言うとかっこよすぎるので、全体的な雑感です。
・生ピアノの地位
今回、ヤマハが一般展示にはピアノを一切出さなかったと言うに値する状態であった(CFのみの展示...)のが象徴的に思われます。
この現象は、楽器フェアは象徴であって、一般家庭でも同じように、生のピアノは忘れ去れているんだろう、と言う事だろうと考えています。普通にピアノがある、と言う言葉はデジタルピアノのことをさすのが一般的になってきていますしね。
それに習って、ヤマハは生ピアノではなくデジタルピアノを前面に押し出し、生のピアノはその上の格のものであることを強調しているのでしょう。まずは、デジタルピアノ買ってください...そこからはじめましょう、って。
そして、スタインウエイがEssexを展示していた、と言うのはなぜなのでしょうか?
単なるブランド趣味なのでしょうか...スタインウエイブランドもしくは、一流ブランド扱いの安価なピアノを、市場が要求しているのでしょうか、かつて劣悪であった中国のピアノ製造技術がとても高くなり、一流ブランドの名に恥じないレベルになったのかも知れません...もしかするとBostonは危機的状況なのかも知れません。
それに反し、カワイは別方向を模索しつつも、堅実なピアノをしっかりと作って、カワイらしさを堅持しているところが、逆に心配だったりします。過去、名器を作り続けたピアノメーカーのように、縮小の一途を辿るんじゃないか、って...
・アコースティックな楽器の定義
楽器は音楽を作るものなんですよ。音楽のパワーはどこかに行ってしまったのか、と言うとそうでもない様に感じたところが、少し安心した点です。
形が変わり、メディアが変わっても、音楽は存在しているわけですから、楽器も変わっていくんでしょう。
と、考えると僕自身もエレキギター、エレキベース(ベースギター)を弾いていたのですが、これまでこれらの楽器はアコースティックではない、と言う認識でしたが、今回その認識が変わりつつあります。
今の時代は、ギターであれ、ベースであれ、ビンテージのシンセサイザーであれ、その全てがコンピュータで操られ、音源や、音源モジュールそのものもがバーチャルになっている時代なのです
...全ては、コンピュータに仕込まれたシーケンサーと、バーチャル音源ソフトウエアでシミュレーションされ、完全なバーチャルミュージックが作れる...しかも、10万円もしないソフトと、10万円もしないパソコンがあれば出来るんですよ。20万ほどで、明日からプロの作曲家と同じ環境が持て、同じ音楽を作ることが出来、音楽を始めることが出来る時代なのです。
そんな時代には、エレキギター、エレキベースは、アコースティックの部類に入れるべきだろな。って思うわけです。本来のアコースティックの意味は、変わっていくのではないか、と言う意味です...だって、ちゃんと人間がリアルタイムにリアル弦を鳴らしているじゃありませんか、電気使っていると言うだけで、本体も、弦も、ピックも、マイクも、電子回路も、アンプも、どこもバーチャルなんかじゃない、全てリアルなんです。そんな楽器の演奏スタイルは、既に特殊な人間の間だけに通用するインターフェイスになっているんですよ。
なので、もしかすると、ちゃんとしたハードウエアを持った、キーボード楽器(シンセサイザー)もアコースティックに入れても良い時代がすぐに来るかも知れません。そう、ちゃんと専用の電子回路を持った、音源モジュールでさえ、とってもアコースティックに思えてきます。
楽器を手で弾く時代じゃないわけですからね。そんな時代に、新しい音楽が生まれないわけがないし、そんなジャンルから見ると、楽器を手で奏でている事がアコースティックに思えるようになってきたのです。
次回の楽器フェアが楽しみです。既に一部のマニアのものでしかないリアルな楽器は、2年後にどこまでリアルであり続ける事が出来るでしょうか。
さて、総評と言うとかっこよすぎるので、全体的な雑感です。
・生ピアノの地位
今回、ヤマハが一般展示にはピアノを一切出さなかったと言うに値する状態であった(CFのみの展示...)のが象徴的に思われます。
この現象は、楽器フェアは象徴であって、一般家庭でも同じように、生のピアノは忘れ去れているんだろう、と言う事だろうと考えています。普通にピアノがある、と言う言葉はデジタルピアノのことをさすのが一般的になってきていますしね。
それに習って、ヤマハは生ピアノではなくデジタルピアノを前面に押し出し、生のピアノはその上の格のものであることを強調しているのでしょう。まずは、デジタルピアノ買ってください...そこからはじめましょう、って。
そして、スタインウエイがEssexを展示していた、と言うのはなぜなのでしょうか?
単なるブランド趣味なのでしょうか...スタインウエイブランドもしくは、一流ブランド扱いの安価なピアノを、市場が要求しているのでしょうか、かつて劣悪であった中国のピアノ製造技術がとても高くなり、一流ブランドの名に恥じないレベルになったのかも知れません...もしかするとBostonは危機的状況なのかも知れません。
それに反し、カワイは別方向を模索しつつも、堅実なピアノをしっかりと作って、カワイらしさを堅持しているところが、逆に心配だったりします。過去、名器を作り続けたピアノメーカーのように、縮小の一途を辿るんじゃないか、って...
・アコースティックな楽器の定義
楽器は音楽を作るものなんですよ。音楽のパワーはどこかに行ってしまったのか、と言うとそうでもない様に感じたところが、少し安心した点です。
形が変わり、メディアが変わっても、音楽は存在しているわけですから、楽器も変わっていくんでしょう。
と、考えると僕自身もエレキギター、エレキベース(ベースギター)を弾いていたのですが、これまでこれらの楽器はアコースティックではない、と言う認識でしたが、今回その認識が変わりつつあります。
今の時代は、ギターであれ、ベースであれ、ビンテージのシンセサイザーであれ、その全てがコンピュータで操られ、音源や、音源モジュールそのものもがバーチャルになっている時代なのです
...全ては、コンピュータに仕込まれたシーケンサーと、バーチャル音源ソフトウエアでシミュレーションされ、完全なバーチャルミュージックが作れる...しかも、10万円もしないソフトと、10万円もしないパソコンがあれば出来るんですよ。20万ほどで、明日からプロの作曲家と同じ環境が持て、同じ音楽を作ることが出来、音楽を始めることが出来る時代なのです。
そんな時代には、エレキギター、エレキベースは、アコースティックの部類に入れるべきだろな。って思うわけです。本来のアコースティックの意味は、変わっていくのではないか、と言う意味です...だって、ちゃんと人間がリアルタイムにリアル弦を鳴らしているじゃありませんか、電気使っていると言うだけで、本体も、弦も、ピックも、マイクも、電子回路も、アンプも、どこもバーチャルなんかじゃない、全てリアルなんです。そんな楽器の演奏スタイルは、既に特殊な人間の間だけに通用するインターフェイスになっているんですよ。
なので、もしかすると、ちゃんとしたハードウエアを持った、キーボード楽器(シンセサイザー)もアコースティックに入れても良い時代がすぐに来るかも知れません。そう、ちゃんと専用の電子回路を持った、音源モジュールでさえ、とってもアコースティックに思えてきます。
楽器を手で弾く時代じゃないわけですからね。そんな時代に、新しい音楽が生まれないわけがないし、そんなジャンルから見ると、楽器を手で奏でている事がアコースティックに思えるようになってきたのです。
次回の楽器フェアが楽しみです。既に一部のマニアのものでしかないリアルな楽器は、2年後にどこまでリアルであり続ける事が出来るでしょうか。