チャーリーとチョコレート工場
買おうと思っていたハズなのに、最近は発売初期時期をのがすと、見事に買う気がそがれてしまって、買わなくなる。でも見たい...ので、結局レンタルDVD屋で借りてきてしまった。しかも、今回は珍しく借りたその日に、家族全員で鑑賞...
賛否両論ある、と言うことが見てようやく判ったわけだけど、まず僕が受けた印象としては、これも在りなんじゃないか、と言うことだ。
おそらく、反対意見者としては、原作の持つあの自由と言うよりも、どちらかと言うとブラッキ〜な発想と、全体の深みと言う点が、映画にはうまく現われていない、と言う事だろう。それと、深みと言う点では、次作「ガラスの大エレベーター」に繋がる道筋が全く絶たれてしまっている、と言う点も大きいハズだ。
だけど、原作はあまりに皮肉が多く難解で、救いが無いのに対して、ある意味子供向けな、陳腐かつベタな結末を用意してくれて、良かったように思っている。そう、救いがある、と言うのはそれまでの皮肉や、さまざまな荒っぽさを全て帳消しにしてくれている。全ての難解かつ、皮肉な部分をウォンカ氏の父親との確執と言うエピソードに代表的に描き込み、最後に主人公(チャーリー)の人間性で解決(救済)してしまう、と言うベタな簡便さは、逆に映画としては良い持っていき方だったと思う。判りにくい話しは、子供向けの映画には向かない。それに、次作への期待というのも、映画の最後にはうんざりなので、次作を匂わせずに完結したのも、たとえそれがプロモーション的ないきさつによるものであったとしても、歓迎すべき結末だった。
映画全体には、見所が多く、各所にパロディーが隠されており、ヘビーな映画、音楽ファンにも結構楽しめるものなのではないだろうか。とりあえず、原作を無視してでも楽しんで見るべき映画。かつ、本当に楽しめる映画だった。
PS.監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップと言うのは、はじめてなんだけど、それなりに興味を持ってしまった。別作も機会があったら、見てみたい。